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飯塚雄介 – 似顔絵はリフレッシュするための趣味

働き方インタビュー 010 / 似顔絵切り絵 飯塚雄介

週刊朝日には山藤章二さんの似顔絵塾というコーナーがある。みんなが山藤章二さんに選ばれるために、似顔絵を投稿してるのだ。 選ばれて、雑誌に掲載されると、似顔絵塾生と名乗ってよい。一応、僕も塾生。塾生の中には、似顔絵グループ展とかやってる人もいる。

2012年の3月に東京駅で、塾生のグループ展があったので、友達を2人を連れていった。その中で、僕の友達が気に入ったのが、飯塚さんの似顔絵だった。切り絵で面白かったので、インタビューを依頼したんです。 ということで、インタビュー開始です!

挨拶

笑福亭笑瓶の似顔絵イラスト

今日はよろしくお願いします。お仕事はイラストレーターなんですか?

いや、違うんです。製造業のサラリーマンです。転職もしたことないです。他の方はイラストを仕事にしてるので、僕なんかがインタビューを受けていいのかなと思って…。

いえいえ、全然大丈夫ですよ。席描きはするんですか?

しないです。

じゃ、展覧会とかに趣味で参加してるって感じなんですか?

そうです。

あっ、完全に趣味なんですね。なるほどなるほど。でも、全然大丈夫ですよ。 いろんなタッチの似顔絵があって、いろんな関わり方がありますからね。似顔絵塾の塾生展が東京駅でやってたじゃないですか。友人と見に行ったんですが、一緒に行った友達が一番よかったって言ってたのが、飯塚さんの切り絵なんです。それでインタビューしてみようと思ったんです(笑)。

そうだったんですね。ありがとうございます。

趣味としての似顔絵

コロッケの似顔絵切り絵、イラスト画像

ええと、昔から絵を描くのが好きだったんですか?

そうですね。絵が好きで、高校のときに同級生の似顔絵を描いてたらウケて、それでハマった感じですね。

なるほど。今は、休みの日に気が向いたら描くみたいな感じなんですか?

そうですね。

仕事にしようと思ったことないんですか?

全然ないです。絶対食っていけないと思うので。だから、最近は似顔絵で食べている人がたくさんいて驚きます。

お金をもらって一般の人の似顔絵を描いたことないんですか?

ないですね。

でも、依頼が来るんじゃないですか?

いや、一般の人は来ないですよ。それに、描けないですもん(笑)。

席描きじゃなくて、時間をもらってゆっくり描けばできると思いますよ。僕でさえやってますからね(笑)。

そこが違うんでしょうね。プロの人とあくまでも趣味な人と。

そうなのかあ、残念ですね。絶対できると思いますよ。ビジネスとしては見てないってことですね。

見てないです。

まあ、そっちが普通のような気もします(笑)。僕も似顔絵は趣味的にやってますから、似てるかもしれないですね。

僕は自分の世界を広げるためにやってて、やっぱり趣味なんです。似顔絵をやってなかったから、知り合えなかった人がいっぱいいますし、こんなインタビューを受けることもなかったと思います(笑)。だけど、うまい人はいっぱいいますから、仕事にすることは考えたことはないんです。だから、似顔絵の活動としては、週刊朝日の似顔絵塾に投稿して、たまに塾生の展覧会に出展する感じなんです。

なるほど。学生のときからずっと描いてるんですか。

そうですね。あっ、でも、3年ぐらいブランクがありましたよ。最近また参加し始めたんです。

3年もブランクがあったんですか。

ヘンな話なんですが、もう50才になったんです。制度が変わらなければあと10年で定年なんです。だから、60才からの第2の人生に向けて、自分の好きなことにもうちょっと時間を使おうと思ったんです。

なるほど。人生設計の中で、趣味に使う時間が増えてきたということなんですね。堅実ですねえ(笑)。

そういう意味では、似顔絵の他にも、切り絵の展覧会も、去年から参加するようになりました。似顔絵の切り絵で出してるんです

切り絵の展覧会があるんですね。

日本切り絵協会っていうのがあって、そこが主催してるんです。毎回100人以上の方が出品されてます。

似顔絵と切り絵ってコミュニティが違うんですか?

全然違いますよ。切り絵はリタイアして初めてる人が多い様なので、年齢が高いです。似顔絵のほうが若いですね。席描きなんか本当にみんな若いですから。

切り絵を本業にしてる人はいるんですか?

イラストレーターの方で切り絵をされている方はいますが、それほど多くはないと思います。

週刊朝日の似顔絵塾

マイケルジャクソンの似顔絵イラスト

飯塚さんの似顔絵って週刊朝日の似顔絵塾のウエイトが大きいんですか?

そうですね。もうずっと投稿してますから。

そもそも、似顔絵塾はいつからあるんですか?

確か1981年ですね。今年で30年だったと思います。

30年も続いているのか。すごいなあ。いつから投稿してるんですか。

大学生のときからです。22才のときだから、もう27年ぐらい前ですね。当時、いろんな雑誌の読者投稿に出してたんです。それで、似顔絵塾を知って、投稿し始めたんです。なかなか載らなかったんですが、一回載ってからハマりました(笑)。

週刊朝日の似顔絵塾はいちおうギャラもでますしね。似顔絵塾に投稿する人は、塾長に選ばれるために塾長の好みにあわせて描くんですか?

そういう人も多いと思いますよ。僕もそういうときありました。落語家とか政治家は掲載されやすいし、偏ってますよね(笑)。選考者が1人ですからね。

似顔絵塾も変わったコミュニティですよね。掲載されるのがすごい難しいって聞いたんですけど、実際はどうなんですか?僕も何回か載ったんですが、すごいことなのかよく分からないです(笑)。

分からないですね(笑)。自信作がダメだったり、どうでもいいのが載ったりするので。塾長が週刊朝日に書いてましたが、毎週400枚ぐらい届くらしいです。毎週20枚掲載されるので、20倍の倍率ですね。

飯塚さんはどれぐらい掲載されてたんですか?

多いときで、年間20回ぐらいでした。特待生になる前ですね。

1年って47回でしたっけ。すごいですね。半分ぐらい載ってるんじゃないですか。

いやいや、もっと載ってる人がいますよ。最近は年に3、4回しか出してないですね。もう載らないですよ(笑)。

切り絵との出会い

石塚英彦の似顔絵イラスト

当初から切り絵スタイルなんですか?

いや、違います。もともとは色鉛筆で描いてました。水彩とか油絵とか筆を使うのが苦手なんです。色鉛筆の後は、サインペンで描いてましたね。それで、高校のときに、切り絵の宮田雅之さんの展覧会にたまたま見に行って、面白いなと思って、切り絵を始めたんです。

それですぐ似顔絵を切り絵にしたんですか?

いえいえ、ずっと似顔絵と切り絵は別々でやってたんです。似顔絵が切り絵になったのは随分後ですね。たぶん、20年ぐらい前だと思います。

20年もですか(笑)。似顔絵切り絵をしてる人って他にもいるんですか?

いますよ。繋がってる人もいますよ。

似顔絵切り絵の作り方

渡辺直美の似顔絵イラスト

似顔絵切り絵ってどういう風に作るんですか?

最初は鉛筆で下書きするんです。線が決まれば、カラーペーパーの上に下書きを重ねて、切っていくだけです。とくに、目新しいことはしてないんですよ。

線の部分をまず切るんですね。

そうです。その後は、たとえば、顔の肌色部分を切り取って、線の下に置くんです。

ああ、なるほど。

簡単そうでしょ。慣れたら誰でもできますよ(笑)。やっぱり線を決めるところが難しいんです。

ハサミで切るんですか?

いや、カッターです。カッターのほうが正確に切れるんです。ブレないんです。

線の内側と外側が均等じゃないですか。線の太さを均等にするのって難しくないんですか?

カッターだとそんなにズレないです。鉛筆はまっすぐ書こうと思っても、ズレるんですが、カッターはキレイなラインが出せますよ。

ふーん、そうなんですか。じゃ、下絵が完成したら、その後に切っていくのは早いんですか?

それでも3、4時間ぐらいはかかりますね。1人、だいたい8時間ぐらいなんです。

じゃ、線を決めるのに4時間ぐらいかかって、完成するまで更に4時間って感じなんですね。

だいたいそうですね。

カラーがデザイナーっぽいですけど、デザインもしたことないんですよね。

ありがとうございます。全然やったことないですよ。線に黒を使わないようにしてるぐらいですよ。

背景の模様はどうやって描いてるんですか。

これは模様のある折り紙を入れてるんです。

ああ、なるほど(笑)。じゃ完全にアナログなんですね。

はい。最近はみんなデジタル化していってますけど、僕はまだアナログなんです。

線が難しい

池上彰の切り絵似顔絵イラスト

切り絵ってどういうところが難しいんですか?

やっぱり線がすべてですね。なかなか満足いく線に辿りつかないんです。 自分でも分からなくなるので、うちのカミさんと中学生の息子に見てもらうんです。鉛筆で下書きした似顔絵を見せて、誰か分かればオッケーとしてます(笑)。2人のハードルを突破するために、何回も描き直して持っていきます。

わははは。

うちのカミさんは「全然似てない」ってバッサリ言いますから、一番厳しいです(笑)。

じゃ、家族に却下されると世の中に出ることがないんですね。

はい(笑)。一番難関です。

わははは。塾長のハードルの前に家族のハードルがあるんですね(笑)。

展覧会が始まった経緯

蛭子能収の似顔絵切り絵

それにしても、前回の個展はすごい人でしたよね。あの展覧会は週刊朝日の似顔絵塾に掲載された仲間でやってるんですよね。定期的にやってるんですか?

1年半に1回やってます。

いつからなんですか?

展覧会をやりはじめたのは、僕が特待生になってからなので、15年ぐらい前です。

特待生になるとグループ展のお呼びがかかるんですか?

違います。今はないんですが、昔は毎年大賞が選ばれてたんです。それで、10回ぐらいまでは朝日新聞本社で祝勝会があって、そこで他の方と会う機会があったんです。

特待生になったら呼ばれるんですか?

いや、違います。投稿してたら誰でも行けたんです。100人ぐらい来てました。そういう場で、他の人と仲良くなって、グループ展でもやりませんか。みたいな感じで似顔絵塾の塾生展が始まったんです。関東、中部、関西とかいろんな場所でやってますよ。

僕も関西で一度参加させてもらいました。前回のグループ展では6点出してましたが、準備するときってどれぐらい時間がかかるんですか?

土日しか作業しないので、だいたい2ヶ月ぐらいでしたね。下書きが時間がかかるんです。線が決まれば、ほぼできたようなものなんですが、線がやっぱり時間がかかりますね。

プロはあまり似顔絵塾にいない

パンクブーブの切り絵似顔絵

展覧会には似顔絵師が結構集まってますよね。

いや、実はちょっと違うんです。プロの似顔絵師の人はあんまり似顔絵塾に出さないんです。だから、塾生の展覧会にはいないんです。

えっ、そうなんですか。席描きと似顔絵塾って違うコミュニティなんですか?

そう思います。もちろん、席描きしてて、似顔絵塾に投稿してる人もいます。でも、似顔絵塾は山藤章二さんの好みで、エッジが聞いてないと載らないから、席描きでお客様へのサービスを頑張ってる人の似顔絵って掲載されにくいと思うんです。

ああ、そうなのか。そういえば、高木さんも似顔絵塾に投稿したことないって言ってましたね。

高木さんとは会ったことないんですが、なんで出さないんですか?ってメールしたことがあるんです。そしたら、似顔絵塾と席描きってカテゴリが違うって言ってました。

塾長は過激なのが好きだからか。でも、高木さんなら絶対載ると思いますけどね。

あの人は絶対に載りますよ。僕は一番うまいと思いますもん。すごいですよ。あの人は。でも、プロで似顔絵を描いてる人は興味ない人も多いんじゃないですかね。特待生の絵なんかをお客さんに書いたら、絶対怒られますよ(笑)。

似顔絵塾に載る似顔絵って一般受けしないってことですか?

しないと思います(笑)。ただ、昔に比べると、毒のない絵も選ばれてますし、選考基準が変わってきてると思います。勝手な想像なんですが、塾長も高齢なので、あまり過激なのは好まなくなってきてるんじゃないですかね(笑)。

そうか、席描きやってる人と、似顔絵塾ってちょっと人種が違うんですね。

似顔絵塾にいる人はだいたいは本業を持ってて、趣味でやってる人がほとんどです。中には独立する人もいますが、ほとんどいないですね。だいたい会社員とか主婦とかです。だから、中村剛さんは珍しいタイプだと思いますよ。

ああ、そうなんだ。

似顔絵塾の特待生について

松田聖子の切り絵イラスト

塾長が気に入った素晴らしい人は、特待生になるんですよね。

そうですね。上手な人は毎回載ってしまうから、他の人が掲載されにくくなるでしょ。だから、特待生にして、卒業みたいな意味もあるんです。特待生になるともう載らないから、みんなつまらなくて描かなくなるんです。

えっ、特待生になると掲載されなくなるんですか?特待生で出てる人を見た事ありますよ。

6年ぐらい前から特待生も掲載されるようになったんです。それまでは、年間に3回ぐらい特待生特集があって、そこでだけ取り上げられてたんです。

なるほど。そうなんですね。ええと、飯塚さんも特待生ですよね。特待生になると、塾長とお話する機会があるんですか

ないです。でも、塾生の展覧展にも何回か来た事ありますよ。そのときは、大騒ぎになってました。ボクたちは普通の集団ですから(笑)。

似顔絵の歴史を作って来たような人なんですよね。塾長にインタビューしたいなあ(笑)。

あっ、そういえば、特待生になると、週刊朝日からお仕事を紹介されることがあるんです。それで、数回描いたことはありますね。

どんな仕事ですか?

横須賀に住んでたんですけど、地方新聞の挿絵で似顔絵を描かせてもらってました。10年間、毎月描いてました。

仕事で描いてるじゃないですか(笑)。席描きはやったことないけど、そういう自分のペースで描ける仕事は何度かやってるわけですね。

そうですね。数回ですけどね。

そうか。週刊朝日はそういう紹介もやってるんですね。シゴトカンもそうなったらいいなあ。そうなるよう頑張りますわ。コツコツと。

週刊朝日をファイリング

ベッキーの切り絵イラスト

今日は話がもたないと思って、週刊朝日を持ってきたんです。

いやいや、話題がなくなっても全然大丈夫ですよ。なんかハードルが上がってるみたいなんですけど、僕の趣味なので(笑)。

そうですか(笑)。僕は週刊朝日をずっと買ってるんですが、週刊誌ごと保管すると場所を取るので、似顔絵塾の部分を切り取ってファイリングしてるんです。

えっ、過去の全部をファイリングしてるんですか。何十年とあるんでしょ。

そうです。これなんです。

すごい。

(この後、雑誌見ながら似てる似てないの話)

昔は掲載されると塾長がサインして送ってきてくれたんです。

糸井重里 週刊朝日 似顔絵塾掲載

おお、すごい!ていうか、今と似顔絵のタッチが全然違いますね。それに、糸井重里が若すぎて誰か全然分からないです(笑)。

わははは。そうですね。27年前です。

すごいなあ。こんな資料を見るの始めてやからずっと見てしまいますね。過去からずっと見てると歴史を感じる。選考基準も変わってる気がするし、同じ名前の人がうまくなってるし、人選に歴史がある(笑)。

この時は150回目でしょ。いまはもう1500回ですから。

そうか。すごいな。1500回ですかあ。僕も載ったことあるんですけど、週刊朝日を持ってないですもん。

あっ、中谷さんと一緒に載ってるときがありますよ。

うそ!ほんとですか。

ここです。

小島よしお 週刊朝日似顔絵塾

すごいっ!載ってますね。めちゃ懐かしい(笑)。ウェブディレクターって書いてる。

知ってる人がたくさん出てますよ(笑)。

飯塚さんの似顔絵も、こうして昔のと比べると、もうスタイルが確立してますね。歴史を感じますね。

ありがとうございます。まあ、20年ぐらいやってますからね(笑)。

これって切り絵してスキャンして送るんですか?

いや、返却されないですが、原画を送ってます。塾長は、デジタルがあまり好きでなくて、昔は完全にアナログ派だったんです。だから、原画で送ったほうが掲載される可能性が上がると思って(笑)。

なるほど。

だから、個展のやつは原画が残ってますよ。でも、だいたい個展が終わったら送ってしまいますけど(笑)。

似顔絵塾は高齢化

野田首相の切り絵似顔絵イラスト

そういえば、最近は似顔絵師と話しても、似顔絵塾の話はあまり出ないですねえ。2005年ぐらいのときはよく話にでてきたんですが。

似顔絵塾は高齢化してますよ。昔は今より若い人が多かった気がします。逆に、席描きが盛り上がってるんじゃないですかね。Facebookを見てると、描く人は増えてる気がしますから。

たしかにこの週刊朝日のファイリングを見てると、投稿してる人が高齢化してるのが分かりますね。最近は60才とか70才の方が多いですね(笑)。描く人は増えているとすると、若い人は似顔絵塾には投稿しなくて、席描きになってるってことなんですかね。

そうじゃないですかね。

そしたら、似顔絵塾っていつか終わってしまうんじゃないですか?

うーん。終わるんじゃないですか。塾長ももう高齢ですからね。

ええー、何十年も続いてるコーナーでしょ。ポスト塾長の話とかないんですかね。誰かが引き継がないと、世の中の似顔絵好きが投稿する場所が1つ無くなってしまうってことですね。 若い人が新しい場所に増えているなら、別にいいのかもしれないですけど、やっぱりいろんなコミュニティがあったほうがいいと思うので、何かのカタチで残って欲しいですね。

リタイアしたら似顔絵切り絵を追求したい

カルロスゴーンの似顔絵イラスト

何十年も前から似顔絵を描いてて、今もみんな続けてるんですよね。

いや、でも、年を取って引退する人もいますよ。

あっ、そうなんですか。年を取ると似顔絵を描くの疲れるんですかね。

他がいろいろ忙しくなるんじゃないですかね。

でも、飯塚さんはリタイヤしたらガッツリやるかもですもんね。時間ができたら、ぜひやってくださいよ!(笑)

席描きはやってみたいと思います。でも、怖いですね(笑)。お金もらうわけですから。

やりましょう!僕は飯塚さんのようなスタンスもありだと思うんです。本業をやりながら、趣味として似顔絵をして、リタイアしたら似顔絵をもっと楽しむみたいなね。飯塚さんの似顔絵は面白いし、是非頑張って欲しいです。

ありがとうございます。

僕は今日お話を聞くまで、席描きと似顔絵塾のコミュニティが違うって知らなかったです。でも、Facebookでどんどん繋がっていってるから、創作物の方向性は違っても交流できていいですね。

確かに、ここ1年ぐらいで、急速にみなさんと繋がりましたよ。Facebookってすごいですね。

似顔絵師はすごいFacebookを活用してるコミュニティだと思います。最初ビックリしましたもん。イラストを見せたりするのに向いてるんですね。そして、みんなすごい仲良しですよね。

そうですね。楽しいですよ。似顔絵の話しかしないですよ(笑)。

僕も最近交流させてもらってますが、楽しいです(笑)。今日も勉強になりました。ありがとうございます。これからも楽しい似顔絵を創ってください!

こちらこそありがとうございます。僕の前が高木さんなので、本当にこんなインタビューでいいのかと思いますが(汗)。

実は、完全に趣味の人って知らなかったので、「職人の働き方」というテーマからすると違ったかも(笑)。でも、いろんな関わり方があっていいと思いますし、業界を知ってもらうためにやってるので、今回のようなインタビューもいいと思います。飯塚さんのイラストは面白いので、この記事に掲載する似顔絵を見て、興味を持つ人もいるかもですよ。

そういってもらえると嬉しいです。ありがとうございます。

(2012年5月2日 渋谷のカフェにて)

あとがき

飯塚さんは堅実なサラリーマン。完全に趣味として似顔絵を楽しんでいて、似顔絵をビジネスとしては見てないと言う。彼のスタンスがたぶん普通なんです。だって、現実的に考えると、作品のクオリティが高くても、作品にかける労力より対価がないと生活できない。そのためには、スピードアップしないといけないし、営業だって必要になる。僕も趣味と仕事がゴチャゴチャなのでよく分かる。生活するためには、作品を追求すればいいだけではない。

好きなことを仕事にしないほうがいいと言う人たちがいて、一理ある。趣味で好きなことやってるだけなら、否定されることはない。だけど、仕事にして金銭が発生すると、優劣がつけられて否定されたり、自分のやりたくないこともやらないといけない時もある。自分がコダワリたくても、納期や予算の範囲でやらないといけない。 だから、好きなことを仕事にするのは難しい。大好きだからコダワリたい。これが好きな仕事で生活するのが難しい理由の1つ。だから、やってる人はスゴイ!

脱線したけど、関わり方に正解はない。仕事にしても、趣味にしても、面白い作品はみんなに知ってほしい。それで、少しでも興味を持つ人が増えればいいなと思う。 僕は飯塚さんにはこれからも似顔絵切り絵を追求していって欲しい。席描きを経験したら、似顔絵も変わると思います。どんな風に変わるか楽しみにしてます。